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城めぐり   松本易子2018.10

基本的に城には興味がなく、例外的に母の故郷にある「岐阜城(稲葉山城)」のみが行ったことも、城の歴史も軽くですが知っている城でした。

 

そんな私が城に興味を持ったのは、3月下旬に大阪府民の友人と行った『二条城桜まつり』がきっかけでした。

そもそも京都で会う目的は別にあり、二条城についても私が一度も行ったことがない事を話したことから「桜まつりもやってるし、時間的に行けそうなら行こうか」といった軽い気持ちからでした。その為、開城時間について調べることもしておらず、二条城に着いたのは閉門10分前。

無理かと考えていたところに、ガードマンの方から「閉城までは1時間ありますから大丈夫ですよ」と教えてもらえたので、それならば、と入城しました。

 

ずっと京都に住んでいながら、それまでの二条城に対しての知識といえば「世界遺産。大政奉還の舞台で、昨年大政奉還150周年を迎えた城」。これだけでした。

なので、入り口に置いてあったパンフレットを読んで、初めて築城したのが徳川家康だったこと。そしてお城を現在の形に完成させたのは、孫の家光だったこと。また二の丸御殿は日本で4つしかない創建当時から現存する建物で、江戸時代初期の書院造の代表例として日本の建築史上重要なものだったことなどを知りました。

 

そして何より驚いたのが、見るもの全てが豪華だったこと!

 

豪華絢爛な唐門(家光が設置したもの) 400年前に建てられた二の丸御殿

 

唐門をはじめ、二の丸御殿も狩野派の障壁画や細やかな意匠をした欄間彫刻・飾金具で装飾されていて、流石天下の徳川家といったところ。二の丸御殿の内部は障壁画の保存のために写真撮影が禁止されていたのですが、その事が本当に悔しいと思うほどでした。

その障壁画も、来客の控え室では虎に睨まれてリラックスが出来ないような徳川家の権力を見せつける威圧的なものだったのが、将軍と近しい譜代大名たちとの面会の場では桜や雪を被った松が描かれており威圧感が減っています。寝室などのプライベート空間では、全ての障壁画が水墨画に変わって落ち着いた雰囲気。こんな風に、部屋の役割によって使い分けをされているところも面白いと思いました。

また大政奉還が行われた大広間の天井は、書院建築で一番格式が高いと言われる四方が丸くなっている「折上格天井」で、将軍の頭上はさらに上がった「二重折上格天井」になっていました。折上げ部分にも様々な絵が描かれていて、創建当時の色を見ることが出来ました。(御殿内の障壁画は模写によるレプリカで、原画は場内の展示収蔵館内で保管されています)

 

残念ながら、唐門・二の丸御殿の他はのんびり見過ぎたために時間が無くなり、天守閣跡などは駆け足で見ることに。

桜もじっくりと見ることはできず、展示収蔵館にも行けませんでした。

ですがこの二条城のおかげで、熱が入りました。

 

二条城は徳川の権威を示すために豪華だった。それなら他の城は?

 

それを知るために、私と友人との城めぐりの旅は始まりました。

翌月には愛知県の「犬山城」と「名古屋城」に、6月には「姫路城」と「明石城」、9月には「岡山城」と今までに5ヶ所を廻ってきました。

 

犬山城 名古屋城
姫路城(白鷺城) 明石城(写真は櫓)
岡山城(烏城)

 

城には、権威を示す城、軍事拠点としての城など色々な城があります。

城を巡るにつれ、その城が建てられることになった経緯、縄張についてだけでなく、その城に関係する人達が紡ぐ人間ドラマにも興味が湧いてきました。

10月は「大阪城」に行くことになっています。

秀吉は何を考えて、石山本願寺の跡地であるこの場所に大阪城を築城したのか。黒田官兵衛はどういう意図でこのような縄張をしたのか。大阪冬の陣・夏の陣の後では、どのような出来事がこの城に起こったのか。

そういったことも考えながら、楽しんできたいと思います。

松本易子